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病院長ブログ

2022.11.08

執筆論文解説3 腹腔鏡下大腸手術

 本投稿論文発表当時は腹腔鏡下大腸手術が世の中に出て間がないころでした。それまでは開腹手術が当たり前だった手術が続々と行われるようになっていました。腹腔鏡下手術は私が医師になってすぐの頃に胆石での胆嚢摘出に始まりました。正直、大腸に?というのが本音でした。幸い当時の所属施設では腹腔鏡下手術に取り組んでいました。当時言われていた「優しい手術なのか?」を調べるため高齢者に的をしぼって調査しました。

 対象は86例で69歳以下と70歳以上に分けて後方視的に二群間比較を行いました。ただし二群は疾患がそろっていません。結果は身体の回復、合併症発生などに有意な差は認めませんでした。よって腹腔鏡下大腸手術は高齢者にも優しい治療ではないかと結論付けました。

 今では当たり前の手術となり最近ではロボットを使った腹腔鏡下手術が普及して来ています。